前のページではフラミーニオ駅→ポポロ広場→スペイン広場の順に観光したので、今回は映画「ローマの休日」ゆかりのスポットを中心に観光します。このページでは、トレヴィの泉→パンテオン→ナヴォーナ広場の順に観光した様子をお伝えします。
ナヴォーナ広場への行き方
私達はスペイン広場からナヴォーナ広場までこのルートを歩いて観光したのですが、道が複雑で迷ってしまいました。最寄りの地下鉄駅はバルベリーニ駅なのですが、ナヴォーナ広場まで遠いので困りものです…。
ローマはお世辞にも公共交通機関が充実しているとは言えません。しかも観光スポットが点在しているため、フィレンツェやベネチアに比べて観光に不便な街です。地下鉄は2路線しかなく、市バスは観光客が利用するには難易度が高いという個人旅行者泣かせの街です。地下鉄と徒歩でも観光できますが、時間がない方はオプショナルツアーを利用すると効率良く観光できます。
トレヴィの泉
スペイン広場から約600m、8分ほど歩くとトレヴィの泉に到着しました。が、しかし!ご覧ください、この無残な姿を…。スペイン広場に続いてトレヴィの泉まで工事中とは…。アクリル板の仕切りで囲われていて、近づくことすらできません。
本来ならこの辺りが泉になっていて、コインを投げ入れることができたのでしょうか?コインを投げ入れる夢は叶わずガッカリしましたが、工事中の姿が見られたのは貴重な経験かもしれませんね(笑)
パンテオン
続いてはトレヴィの泉から約550m、7分ほど歩いてパンテオンにやってきました。紀元前27年頃、初代ローマ皇帝アウグストゥスの側近であったアグリッパが建てたものです。その後火災によって焼失しますが、128年頃にハドリアヌス帝によって再建されました。約2000年も前に建てられた神殿が、ほぼ完ぺきな状態で残っているとは驚きですね!
パンテオンの前にはロトンダ広場という小さな広場があり、大道芸人やら物売りで賑わっていました。広場の中心には、ローマにある13のオベリスクのうちの1本があります。元はエジプトのラムセス2世の神殿に立っていたものを、時のローマ皇帝が運び込ませました。
▲ パンテオン内部の見取り図です。
建物左手には8番のラファエロの墓、右手には12番のヴィットリオ・エマヌエーレ2世の墓があります。ワンフロアしかないので、見学時間はそんなに掛からないと思います。
観光客でとても混雑していますね、それでは入場してみます。
天井からの光と美しいアーチを描くドームが、なんとも神々しいです。あのミケランジェロが「天使の設計」と賞賛したのもうなずける美しさですね!天井の直径と床から天井までの高さが共に43.3メートルあり、天井を支える柱もないことから精巧な建築技術を持っていたことがうかがえます。
こちらは光を取り込んでいる天井の穴で、直径はなんと9mもあります。この穴は特にガラスなどで覆われていないそうですが、雨や嵐の時は大丈夫なんでしょうか?
こちらは主祭壇です。パンテオンはもともと信仰している宗教に関係なく訪れることができる神殿として建てられ、7世紀頃にキリスト教の教会となりました。ローマ神殿なのにどうして著名人の墓があるのか疑問だったのですが、なるほど納得ですね。
天井にばかり目がいきがちですが、このような絵画や彫刻もあるのでお見逃しなく!
時間:8:30~19:30、日曜は9:00~18:00、祝日は9:00~13:00
料金:無料
※短パンやノースリーブなど、肌の露出が多い服装では入場できません。
続いては、パンテオンのすぐそばにあるサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会に移動してきました。外観は地味なのですが、フィリッピーノ・リッピ作「受胎告知」やフラ・アンジェリコ作「聖母子像」、ベルニーニ作「尊者マリア・ラッジの大理石の祈念像」など豪華な美術品が所蔵されている教会なんです。
教会の前にはベルニーニがデザインした「象のオベリスク」があります。このオベリスクも元はエジプトに立っていたもので、時のローマ皇帝が運び込ませました。ローマにある13本のオベリスクの中で最も短く、これまで見てきたものに比べ可愛らしいデザインですね。
教会内部はとても広々としており、青と金色の装飾で覆われた美しい天井が目を引きます。ローマで唯一のゴシック建築の教会で、美しいステンドグラスをあちこちで見掛けました。主祭壇の左横には、ミケランジェロ作「あがないの主イエス・キリスト像」があります。ミケランジェロの彫刻がそのままポンと置かれているとは…恐るべしローマ!
入口を振り返ると、真上には美しいステンドグラスのバラ窓もありました。パンテオンのすぐそばにあるので、時間がある方はぜひ訪れてみてくださいね。
時間:6:45~19:00、土曜は6:45~12:30/15:30~19:00、日曜は8:00~12:30/15:30~19:00
料金:無料
ナヴォーナ広場
続いてはサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会から約500m、6分ほど歩いてナヴォーナ広場にやってきました。元は1世紀頃にドミティアヌス帝が造らせた競技場だったので、広場は細長い形をしています。
広場には3つの噴水があり、こちらは南側にあるムーア人の噴水です。イルカと格闘するアフリカ人を海の四神が取り囲んでいます。
中央には広場のシンボルである、ベルニーニ作「四大河の噴水」があります。四大河の噴水の目の前には、ベルニーニのライバルだったボロミーニが設計したサンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会もありました。
世界の四大河(ナイル川、ガンジス川、ドナウ川、ラプラタ川)を擬人化した彫像の土台の上にオベリスクが立っており、とても力強くダイナミックな作品でした。
こちらは広場北側にあるネプチューンの噴水で、タコと格闘中のネプチューン(海の神)がモチーフとなっています。広場周辺には、ひと休みするのにピッタリな雰囲気の良いカフェやレストランがありました。石畳で歩き疲れると思いますが、ひと休みしながらローマ観光を楽しんでくださいね!