映画「ローマの休日」のロケ地として有名な、サンタンジェロ城の行き方を2通り紹介します。オードリー・ヘプバーン扮するアン王女と新聞記者のジョーは、サンタンジェロ城前のテヴェレ川で船上ダンスパーティーに参加します。しかしアン王女を捜す追っ手に見つかり、川に飛び込み逃げた2人は急接近する、というロマンチックなシーンの舞台となった場所です。
サンタンジェロ城の行き方
①バチカン市国から歩いて行く方法。地図上の青ルートで約700m、徒歩9分です。
②最寄りの地下鉄レパント駅から歩いて行く方法。地図上の緑ルートで約1.2㎞、徒歩15分です。
サンタンジェロ城へは、ローマのメインステーションであるテルミニ駅から市バスで向かう方法もあります。しかし、ローマの市バスは観光客が利用するにはかなり難易度が高いです。路線図が複雑で、車内では次の停留所の案内がないうえ、スリが多い…といった感じです(笑)私達が推奨する行き方は歩いて10~15分ほどかかりますが、バスに乗る手間とリスクを考えると徒歩の方がおすすめです。
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バチカン市国からサンタンジェロ城へ
まずは、①バチカン市国から歩いて行く方法を紹介します。バチカン市国の「サン・ピエトロ広場」から東に向かって延びる「コンチリアツィオーネ通り」を真っ直ぐ進むだけなので、迷うことはないと思います。
10分弱歩くと、独特な形をした松の木とサンタンジェロ城が見えてきます。この松の木ですが、ローマのシンボルなので街のあちこちで見掛けるんですよ。日本の松よりも背が高く、ブロッコリーのような不思議な形をしていますね。
振り返ると、今歩いてきたコンチリアツィオーネ通りとサン・ピエトロ大聖堂が見えます。
レパント駅からサンタンジェロ城へ
続いては、②最寄りの地下鉄レパント駅から歩いて行く方法を紹介します。ローマの地下鉄は、A線とB線の2路線しかないので非常に分かりやすいです。レパント駅はA線にあり、ローマのメインステーションである「テルミニ駅」から5駅目です。写真左の自動券売機で、5種類の乗車券の中からいずれかのチケットを購入します。今回は1.5ユーロの1回券を購入しました。
こちらが地下鉄レパント駅です。このレパント駅から南に向かって延びる「チチェローネ通り」を真っ直ぐ進むと「カブール広場」に突き当たります。
10分弱歩くと、綺麗に整備されているカブール広場が見えてきました。
広場の中心には、世界的に有名なヴァイオリン職人の「ストラディバリの銅像」があります。広場に沿って右方向に5分ほど歩くと、サンタンジェロ城に到着です。
サンタンジェロ城観光
サンタンジェロ城は、もともと139年にハドリアヌス帝の霊廟(墓)として建設されました。6世紀頃からは要塞として使われ始め、牢獄やローマ教皇の避難場所としても使用されました。ですから、バチカンとサンタンジェロ城は秘密の通路で繋がっているそうです。城の頂上には聖天使ミカエル像がありますが、「サンタンジェロ=聖天使」という意味です。これは590年にローマでペストが大流行した際、教皇グレゴリウス1世がこの城の上で大天使ミカエルを見た後、ペストが終息したという伝説に由来したものです。
サンタンジェロ城の内部は博物館として公開されており、屋上からはバチカンとローマの街が一望できます。
時間:9:00~19:30(チケット売り場は~18:30)
休日:1/1、5/1、12/25
料金:15ユーロ(18歳以下は無料)
城の前には、アン王女とジョーが飛び込んだテヴェレ川が流れています。ちょっと飛び込む気にはなれないほどの汚さですね(笑)
城の真正面には、テヴェレ川に架かるサンタンジェロ橋があります。
橋の上には、教皇クレメンス9世がベルニーニに制作を依頼した天使像が10体並んでいます。このうちの2体はベルニーニが制作し、残りの8体は弟子たちが制作したものです。
橋に並んでいる天使像はレプリカで、本物はスペイン広場とトレヴィの泉の間にあるサンタンドレア・デッレ・フラッテ教会に収められています。
サンタンジェロ橋を渡りきった所から撮影すると、サンタンジェロ城が一番美しく写ります。バチカン市国を訪れた際には、ぜひ足を延ばしてくださいね。