時間がない人必見!バチカン美術館でこれだけは押さえておきたい作品15選

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2日目 バチカン市国の観光
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ローマにはコロッセオや映画「ローマの休日」のロケ地など、たくさんの観光スポットがあるので、ゆっくりとバチカン美術館の見学時間が取れない方も多いですよね。このページでは、これだけは押さえておきたいバチカン美術館の必見作品15選を紹介します。バチカン美術館の所要時間は、一通り見学するだけでも通常は3~4時間かかります。今回紹介する作品だけに絞れば、2時間前後で見学できるので参考にしてみてください。

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バチカン美術館の必見作品15選

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写真左の入口から入場すると、ロビーではX線荷物検査と服装チェックがあります。肌の露出が多い服装では入場できません。大きな荷物はクロークに預けましょう。検査場を通過するとチケット売り場があるので、予約なしで訪れた方はここで購入します。ロビーからエスカレーターで上がった先にあるのが、写真右のエントランスホールです。

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館内は年代やテーマ別に、大小合わせて約25もの美術館・博物館群に分かれています。美術館全体を2時間前後で回るため、ここでは5つのセクションだけに絞って見学します。

ピナコテカ(絵画館)→ ピオ・クレメンティーノ美術館 → 地図のギャラリー → ラファエロの間 → システィーナ礼拝堂 の順に回ります。まずはエントランスホール右手にある、ピナコテカ(入口は写真右)から見学していきます。

ピナコテカ(絵画館)

ピナコテカ(絵画館)には18の展示室があり、中世からルネサンス期の絵画やタペストリーが展示されています。

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ピナコテカに入るとすぐにあるのが、必見① ミケランジェロ作「ピエタ像」です。こちらはレプリカで、本物は同じバチカン市国内にある「サン・ピエトロ大聖堂」に展示されています。本物は厳重にガードされているので、こんなに近くで見ることはできませんよ~。

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続いてピナコテカの第8室には、必見② ラファエロ作「キリストの変容」があります。上下構成の作品で、上部はキリストが神の子であると告げられ3人の弟子がひれ伏す場面です。下部は、悪魔に取り憑かれた少年に奇跡を起こす場面が描かれています。

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キリストの変容の両隣にも、ラファエロの作品が展示されています。右隣にあるのが「聖母の載冠」でラファエロ初期の作品です。上部は聖母マリアに冠を授けるキリスト、下部はそれを見守る聖人たちが描かれています。

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左隣には、雲に乗る聖母子と洗礼者ヨハネらが描かれた「フォリーニョの聖母」があります。貴族のシジスモンド・デ・コンティという人物が、火の玉(おそらく隕石)に襲われても無事だった奇跡を神に感謝するため、ラファエロに制作を依頼した作品です。

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次の第9室にあるのが、必見③ レオナルド・ダ・ヴィンチ作「聖ヒエロニムス」です。荒野での苦行に耐えるヒエロニムスと、足元には彼を見守るライオンが描かれています。苦行に耐える表情と痩せ細った体が、リアルすぎて怖いですよね。顔や胸のあたりは出来上がっているのですが、その他の部分は未完成の作品になります。

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ピオ・クレメンティーノ美術館

ピオ・クレメンティーノ美術館にはルネサンス期に大きな影響を与えた、古代ギリシャ・ローマ時代の彫刻が展示されています。

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続いてはエジプト美術館を通って、ピオ・クレメンティーノ美術館に移動します。
必見④ シモネッティ設計の「八角形の中庭」で、ベルヴェデーレの中庭とも言われます。この中庭を囲むように廊下があり、そこにたくさんの彫刻が飾られていました。

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この中庭の一角にあるのが、必見⑤ 古代ギリシャ時代の彫刻「ラオコーン像」です。作者・制作年は不明ですが、ミケランジェロら芸術家たちに大きな影響を与えた作品です。トロイア戦争で神官ラオコーンは、女神アテナの怒りを買ってしまいます。怒った女神はヘビ2匹を放ち、ラオコーンは息子2人とともに絞め殺されるという場面が表現されています。

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中庭から館内に戻り、少し進むと必見⑥「ミューズの間」必見⑦「円形の間」があります。写真左はミューズの間にある、トンマーゾ・コンカ作の天井フレスコ画です。写真右の円形の間の中央には、希少な赤大理石の一枚岩で出来た巨大杯があります。部屋を取り囲むように彫刻が並べられ、床はギリシャ時代のモザイクで飾られています。

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その次には、必見⑧ 部屋の形が十字になっている「ギリシャ十字の間」があります。写真左は部屋の中央にある、色鮮やかなアテネの胸像のモザイクです。写真右はコンスタンティヌス帝の娘、コンスタンティアの赤大理石製の石棺です。向かい合わせには、デザインがそっくりなコンスタンティヌス帝の母ヘレナの石棺も展示されています。バチカンはこの希少な赤大理石をたくさん所有しているそうです。さすが~!

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続いては、ギリシャ十字の間から階段がありますので上階へ行きましょう!階段を上ると「燭台のギャラリー」と「タペストリーのギャラリー」が続くのですが、時間がないので通過するだけです。この辺りから混雑がひどくなり、前に進みづらくなります。燭台のギャラリーにはとてもゴージャスな天井画があり、柱廊の両側にはたくさんの彫刻が並べられています。時間がある方は、ぜひゆっくりと鑑賞してくださいね。

地図のギャラリー

地図のギャラリーは16世紀に作られたイタリア各地の地図が、廊下の両側に展示されているギャラリーです。

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2つのギャラリーを過ぎると、必見⑨ きらびやかな「地図のギャラリー」があります。天井は豪華絢爛な絵画と彫刻で、びっしりと埋め尽くされています。窓枠のぎりぎりまで、金ピカのゴッテゴテに装飾されていましたよ(笑)

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このようなイタリア各地と教会領地の地図40点が、両壁にずらりと描かれています。これは16世紀に教皇グレゴリウス13世が、120mもの壁面に描かせたフレスコ画です。当時からこんなにも正確な地形を把握していたんですね~。

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写真左は、天井の装飾をアップしたもの。一つ一つがとても繊細ですよね。写真右は、地図のギャラリー出口にあるバチカンの紋章とレリーフです。

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ラファエロの間

ラファエロの間は4つの部屋で構成されており、ラファエロと弟子たちの描いた壁画があります。私達が訪れた時は、ボルゴ火災の間 → コンスタンティヌスの間 → ヘリオドロスの間 → 署名の間 と順路が決められていました。※訪問時期によって順路の変動あり。

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続いては、地図のギャラリーから少し先へ進み「ラファエロの間」へ向かいます。順路通りに必見⑩ 第4室の「ボルゴ火災の間」から見学していきます。

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写真左は9世紀にボルゴ地区で発生した大火災を、教皇レオ4世が十字を切って静めたという奇跡が題材となっています。写真右は「オスティアの戦い」で教皇レオ4世が、イスラム教徒に勝利した様子が描かれています。

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必見⑪ 第1室の「コンスタンティヌスの間」は4部屋の中で一番大きく、コンスタンティヌス帝の生涯がテーマとなっている部屋です。壁の四面には「コンスタンティヌス帝の洗礼」「ミルヴィオ橋の戦い」「十字架の出現」「コンスタンティヌスの寄進」がそれぞれ描かれています。

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写真左は紀元312年にコンスタンティヌス帝が、宿敵マクセンティウス帝を破った「ミルヴィオ橋の戦い」を題材にした作品です。写真右はコンスタンティヌス帝がミルヴィオ橋の戦い前夜に見た夢の中で、勝利に導く十字架が現れる様子を描いた「十字架の出現」です。

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必見⑫ 第2室「ヘリオドロスの間」の壁四面にも、それぞれ作品が描かれています。こちらはそのうちの一つ「大教皇レオとアッティラの会談」で、教皇レオ1世とフン族の王アッティラが停戦交渉をしている様子が描かれています。色鮮やかな天井画は、旧約聖書の創世記の物語が題材になっています。

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必見⑬ 第3室「署名の間」は、ラファエロの間の中で最も有名な部屋です。こちらの「聖体の論議」は天上界の聖人たち、地上にいる神学者たち、その中心にいる聖霊の鳩で「三位一体」が表現されている作品です。

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聖体の論議の向かいにあるのが、ラファエロの最高傑作といわれる「アテネの学堂」です。50人以上の古代ギリシャの賢人が集まり、議論しあう様子が表現されています。登場人物については諸説ありますが、中央左の赤い服を着た人物はレオナルド・ダ・ヴィンチがモデルの哲学者プラトン、右隣の青い服が弟子のアリストテレスです。中央下段で頬杖をついている人物はミケランジェロがモデルのヘラクレイトスと言われています。

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写真左は、アダムとイブの逸話などが描かれている署名の間の天井画です。順路通りに進むと、最後にまたボルゴ火災の部屋に戻ってきました。写真右はボルゴ火災の部屋の出口にあった「カール大帝の戴冠」です。

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システィーナ礼拝堂

システィーナ礼拝堂はミケランジェロの最高傑作「最後の審判」がある、あまりにも有名な礼拝堂です。教皇シクストゥス4世によって建てられ、現在はローマ教皇を選出する会議の場としても利用されています。

※礼拝堂内部は全面撮影禁止です。以下3枚の写真は、サルヴァスタイル美術館様の画像を使用させてもらっています。

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長さ約40mの天井一面には、ミケランジェロによって描かれた巨大なフレスコ画があります。必見⑭ 旧約聖書創世記の9つのエピソードが描かれている天井画です。右から順に「光と闇の分離」「太陽と月の創造」「大地と水の分離」「アダムの創造」「イヴの創造」「原罪と楽園追放」「ノアの燔祭」「大洪水」「ノアの泥酔」と並んでいます。

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この天井画の中で最も有名な部分が、こちらの「アダムの創造」です。絵画に詳しくない方でも、教科書などで一度は目にしたことがありませんか?映画「E.T.」の指と指を合わせる有名なシーンは、この絵がモデルと言われています。

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そして最後の作品が必見⑮ 同じくミケランジェロ作「最後の審判」です。これを見るためにバチカン美術館を訪れたといっても過言ではありません!中央にいるキリストが、死者を天国と地獄に分ける裁きを行っている場面が描かれています。左側が天国、右側が地獄で、400名以上もの人物が描かれてる超大作です。

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以上でバチカン美術館の見学は終了です!この2重螺旋階段を下って、出口へ向かいます。上りと下りが1つの階段のように見える、魔訶不思議な階段なんですよ。

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出口の上部には、ミケランジェロとラファエロの彫刻があります。時間がない方も多いと思いますが、ローマを訪れたらバチカンにも足を運んでみてください!

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