バチカン美術館を見学したあとは、サン・ピエトロ大聖堂があるサン・ピエトロ広場に向かいます。バチカン美術館とサン・ピエトロ大聖堂、サン・ピエトロ広場は隣り合っているのですが、城壁の外側をぐるりと750mほど歩かなければいけません。他の観光客もバチカン美術館から同じ方向に歩いているので、迷うことはないと思います。
サン・ピエトロ広場の見どころ
城壁沿いの道を10分ほど歩くと、天使の門が見えてきます。ここがイタリアとバチカン市国の国境になるのですが、入国手続きはないのでただ通過するだけです。
天使の門をくぐると…出ました~!サン・ピエトロ広場です。あまりにも大きすぎるため、写真に納まりません(笑)
サン・ピエトロ広場は、サン・ピエトロ大聖堂の正面にある楕円形の広場です。バロック美術の巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニが設計し、完成まで11年かかりました。幅240mもある広場の周りは列柱廊で囲まれ、中央にはオベリスクが立っています。オベリスクの左右にはそれぞれ噴水があり、オベリスクと噴水の間に2つのベルニーニポイントがあります。
広場を囲んでいる列柱廊は大理石製で、4列にドーリア式円柱(コロネード)が284本並んでいます。この柱廊の上には、140体の歴代教皇と聖人像が飾られています。どの方向で写真を撮っても、観光客が多すぎて必ず人が映り込んでしまいます。
広場の中心にあるオベリスクは約25mの高さがあり、西暦40年頃にローマ皇帝カリグラがエジプトから運び込みました。元はバチカンの競技場に立てられていたもので、16世紀後半にこの広場に移設されました。ローマにある13本のオベリスクの中で唯一、一度も倒れることがなかったそうですよ。
そして、オベリスクと噴水の間の石畳に埋め込まれているのがベルニーニポイントです。「ベルニーニミステリー」とも呼ばれており、このポイントの上に立ち柱廊を眺めると4列の柱がなんと1列に重なって見えるんです。
通常だとこんな感じで見える柱廊が…
ほら、ぴったりと1列に重なって見えるでしょう?
以前放送されたTBS「世界・ふしぎ発見!」の映画「天使と悪魔」を特集した回では、このミステリーが出題されていました。4列の柱は、このポイントを中心として放射状に立てられているから重なって見えるんです。こんな仕掛けまで考えて設計するなんて、ベルニーニは天才ですね!
間近で見ると1本1本の柱はとても大きく、真っ白に輝いていますね。柱廊は上から眺めると、両側から包み込むようなデザインになっています。これは「全ての教会の母であるサン・ピエトロは、母のように両腕を広げて受け入れる」というベルニーニの思いが込められているんです。
そして広場の正面に建つのが、カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂です!サン・ピエトロ=聖ペトロという意味で、キリストの弟子である聖ペテロの墓の上に建てられた大聖堂だと伝承されています。また聖ペトロが逆十字架に掛けられて亡くなった場所が、サン・ピエトロ広場なんです。
サン・ピエトロ大聖堂から眺める、サン・ピエトロ広場です。広場にはなんと30~40万人も収容できるというから驚きですよね!何か集会が行われるのでしょうか?イスがたくさん並べられていました。
そしてバチカンを伝統的に警備しているのが、100名ほどいるこちらのスイス人衛兵です。皆さんイケメン!赤・青・黄のド派手な制服もばっちり着こなしてますね~(笑)スイス人のカトリック教徒で、成績・スポーツの優秀な人物が選ばれるそうですよ。
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